よくあるご質問

治療中、痛みはありますか?
放射線を受けることによる痛みは全くありません。治療する部位により、体の動きを抑制する場合がありますが、痛みが無いようにスタッフが適切に対応いたします。
副作用はありますか?放射線を浴びると頭髪が抜けたり、人体への危害があると聞いたことがあります。また、放射線治療終了後に出る症状もあるのですか?
通常、副作用は放射線が当たった場所以外には出ません。また、副作用の程度は、個人差が大きいので一概には言えません。例として、頭部を治療する方は頭髪が抜けることがありますが、それ以外の部位を治療している方は抜けません(化学療法による影響は別です)。
副作用の出方は治療する部位により異なります。倦怠感や嘔気、血便、便秘、など治療部位により様々な症状が出る場合があります。治療開始前に放射線治療医から説明致しますのでご安心下さい。治療修了後に副作用が出る可能性がある場合も、併せて説明いたします。
また、人体への危害という面からは、原発事故のように全身に放射線を浴びるのとは異なります。放射線治療では、放射性物質を体内に取り込むことによる内部被ばくは起こりません。全身被ばくの場合は白血病などの発症が問題となりますが、放射線治療の場合には照射部位に対する影響を一番考慮すべきと考えます。
放射線治療の費用はどの程度かかるのですか?
健康保険が適応にならない場合もあります。治療部位や治療回数により異なりますので別途ご相談ください。また、高額医療制度に関しては別途ご相談下さい。
治療時間・期間はどの位ですか?
治療時間・期間は、治療部位や治療回数により異なります。日々の治療時間は、大部分の患者様が15分~20分、一部長い方で40分程度となります。治療期間は1回~35回で患者様毎に異なります。基本的には、月曜日から金曜日までの平日に連続して照射(1週間に5回)しますので、20回の照射をする方だと4週間になります。
入院は必要ですか?仕事をしたまま治療することも可能ですか?
放射線治療だけであれば、入院の必要はありませんし、時間の都合を合わせられれば仕事をしたまま治療することは可能です。治療開始時間がご希望に叶うよう、可能な限り担当スタッフが調整いたします。
放射線治療後の外来通院などの予定は?
基本的には、主治医とご相談頂くことになります。ただし、放射線治療に関連することであればいつでも当院の専門医の診察を受けることができます。お気軽にご相談下さい。
治療中断してしまうと、治療効果は得られないのですか?
途中で休むと放射線の治療効果が無くなる訳ではありません。がん細胞、正常細胞とも、照射休止中に放射線によるダメージから回復しますが、長く休んでいると、がん細胞が放射線によるダメージから回復してしまい、効果がやや減弱するという意味です。がんの種類によっても差があり、頭頸部腫瘍、食道がん、子宮頸がんなどを放射線単独で治療する場合、照射を休んで治療期間が長くなると、再発率が上昇したり、生存率が悪くなることが知られています。一方、抗がん剤を同時に併用される場合は、照射休止の影響が少ないことも知られています。いずれにしても一旦開始した放射線治療は、予定通りにできるだけ休まずに続けることが大切です。
治療中の食生活は通常通りで良いのですか?入浴はどうですか?
食べ物については2つの点に留意されることをお勧めします。1つは食道や胃、腸の粘膜炎です。特に腹部や骨盤に放射線治療が行われる場合は下痢や消化不良が問題となります。下痢の原因となる生ものや乳製品、また辛いものやコーヒー、アルコールなどの刺激物は控えるべきです。食道や胃に照射される場合は熱いもの、冷たいもの、酸っぱいものも控えたほうがいいです。脱水を起こさないように水分を充分とることも大切です。
2つめは、低栄養が放射線治療の効果を低下させることです。放射線宿酔といって二日酔のような状態になり食欲が落ちることがありますが、この機会にダイエットをしてはいけません。栄養価の高い、消化のよい食べ物を取られることをお勧めします。入浴は皮膚等の清潔を保つ効果、気分的なリラックス効果等が得られ、原則として勧められます。注意すべき点としては、放射線治療中の様々な合併症は皮膚炎など炎症反応が中心ですから、あまり熱いお風呂や刺激の強い温泉、あるいはサウナなどでの入浴はその反応を助長する恐れがあり、お勧めできません。ぬるめのお風呂で短い時間で切り上げることが勧められます。また放射線皮膚炎は背中に出やすいので、背中を温める岩盤浴はお勧めできません。通常放射線治療が終わり、数週間で照射部位の皮膚炎などは治まりますので、その後は温泉やサウナでの入浴は問題ありません。
治療はどのように進むのですか?
特に理由が無ければ、最初の放射線治療科の診察から1週間~10日後に治療を開始します。その間に、治療計画を立てる上で必要となるPET検査や、X線CT検査を行います。治療開始後は、計画された回数の照射を日々行い(週5回)治療完了となります。
回数や期間の長さは、なぜ人によって違うのですか?
放射線治療の効きやすさ、腫瘍の場所、腫瘍の大きさ、治療の目的などにより、必要となる照射量は大きく異なります。放射線治療専門医が、上記の情報を元に個々の症例に対して回数や期間を調整しています。詳しくは、放射線治療科専門医にご相談下さい。