トモセラピー

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 (動画)  Precious life-医師達の情熱ファイル- #5 放射線治療医 岸 和史 Part2 トモセラピー(2019 UHB北海道文化放送)
トモセラピー TomoTherapy
トモセラピーは小型のリニアック(放射線治療装置)をCT装置に組み込んだ構造で、汎用性が高く当院で最も使用頻度の高い装置です。この装置は以下のような技術・特徴を活かし治療を行います。

1.ヘリカル回転照射とダイレクト照射
2.CT-画像誘導照射(CT-IGRT)
3.強度変調放射線治療(IMRT)


1.ヘリカル回転照射とダイレクト照射
トモセラピーでは他の放射線治療装置にはない「ヘリカル(らせん状)回転照射」が可能です。これは超高速でビームの形が変わりながら回転する中を、患者ベッドがゆっくりと移動することで実現されます。高精度のIMRTでの放射線照射が複数の標的を、らせん状に一連で照射できるため、広範囲の標的をつなぎ目なく照射可能です。
また、乳がん温存術後の放射線治療のように当てる角度を固定しての「ダイレクト照射」も可能です。
トモセラピーの場合、角度固定照射でも細かなビームを重ねて照射するため、肺や心臓などへの副作用を減らすことができます。
2.CT-画像誘導照射(CT-IGRT)
CT画像誘導放射線治療 (CT-image guided radiotherapy: CT-IGRT)は、正確な位置照合を実現する機能です。
高精度な照射が可能でも位置がずれてしまうと期待する治療効果が得られなかったり、副作用が起こる可能性があります。
トモセラピーはCT装置と放射線治療装置が一体となった構造であり、毎回の照射直前にCT画像を撮り、標的の位置を評価します。標的(腫瘍)や周囲の組織の様子(呼吸や腸管の動きや膀胱や胃の大きさなど)に対して、ズレが大きい場合は位置を補正することで、正確な放射線照射を実現しています。
3.強度変調放射線治療(IMRT)
強度変調放射線治療(intensity modified radiotherapy:IMRT)は治療効果と副作用低減を実現する機能です。
IMRTは照射する位置や角度ごとにビームの形や時間を変えながら照射する方法で、様々な放射線ビームを重ねることで腫瘍と周辺正常組織への放射線分布を最適化できるため、標的には高い放射線量を与え、周囲の正常組織には、影響を小さくするよう放射線量を抑えることができます。
4.治療時間、治療期間、通院について
治療部位等によりますが、1回の治療時間(装置に寝ている時間)は概ね20分で、治療期間は平均で22回程度です。
当院の治療実績より
通常、外来通院で治療を提供しておりますが、病状などによっては入院をお勧めする場合があります。
治療後は定期的に画像検査等を行い、経過観察します。
遠方よりお越しの方は、経過観察を自宅近くの医療機関にお願いする場合があります。
5.主な適応疾患について
頭部・頭頚部 転移性脳腫瘍、良性/悪性脳腫瘍、良性/悪性頭蓋骨腫瘍、脳動静脈奇形、
聴神経腫瘍、頸部リンパ節転移、口腔・耳鼻咽喉科領域の腫瘍 等
脊椎・脊髄 転移性骨腫瘍、良性/悪性脊髄・脊椎腫瘍、脊髄動静脈奇形 等
胸部・腹部 転移性肺腫瘍、肺がん、良性/悪性縦隔腫瘍、食道がん、肝細胞がん、
膵がん、縦隔リンパ節転移、腹部リンパ節転移、その他胸部/腹部腫瘍 等
骨盤部・その他 前立腺がん、膀胱がん、子宮頚がん、子宮体がん、骨軟部腫瘍 等

※病名のみではトモセラピーでの治療適応か判断は出来兼ねます。 病歴や様々な検査結果を確認・検討する必要があるため、一度お問い合わせください。