サイバーナイフ

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サイバーナイフ CyberKnife
サイバーナイフは工業用ロボットアームに小型のリニアック(放射線治療装置)を搭載した装置です。
自在に動くアームにより、多方向から放射線を照射するため、正常部位への影響を抑えながら高い精度で一度に強い放射線を照射できます。
 
1.短い治療期間(ピンポイントな放射線照射)
自在に動くロボットアームと寝台により、3次元的に多方向から放射線を照射することで、病巣に放射線を集中させます。これにより、一般的な放射線治療装置であるリニアックと比較して病巣周囲の正常組織への影響を抑え、病巣をピンポイントに強い放射線量を投与できる特徴を持ち、副作用の低減や治療期間の短縮が見込めます。
腫瘍の部位やサイズの制限はありますが、当院では1つの病巣への照射の96%は10回以内で照射終了しています。
(当院治療実績より)
 
また、放射線による副作用を抑えられることから全身状態が悪い方や高齢の方でも治療する事が出来るだけでなく、手術困難と診断された症例や放射線治療歴がある部位に対しての再照射も可能です。
 
治療する部位や病巣により定位放射線治療もしくは強度変調放射線治療という方法を用います。
2.様々な部位への照射に対応(ガンマナイフとの違い)
サイバーナイフは、同様に3次元的に放射線照射が可能な頭部専用のガンマナイフと異なり、ロボットアームの働きにより様々な方向から放射線が照射できるので、頭蓋内、頭頚部~体幹部まで様々な部位に使用可能です。
3.照射部位の位置合わせの方法(画像誘導照射:IGRT)
サイバーナイフは付属するX線撮影装置で撮影したX線画像を利用して照射部位を確認しながら放射線照射する画像誘導照射(IGRT)を行います。
ずれがあればロボットアームと寝台を動かし補正します。照射中も確認のため一定間隔でX線画像を撮影し、適宜補正しながら照射を進めていきます。
以下のように、照射部位等により適切な方法を選択しながら、ピンポイントの放射線照射を実現しています。
 
①    6D Skull Tracking(頭蓋骨による位置合わせ)
サイバーナイフが得意とする部位の一つである頭部に使用します。
頭蓋骨の骨と空気の境目を認識して頭全体で位置合わせを行います。
患者様それぞれに合わせて作成する、シェルと呼ばれるマスクを付けます。
②    Xsight Spine Tracking(椎体による位置合わせ)
体幹部を治療する際に椎体(背骨)を利用し位置合わせをします。
特に椎体や椎体近くの病変を照射する場合に有効です。
③    Fiducial Tracking (金属マーカによる位置合わせ)
体内に埋め込んだ金属マーカを利用して位置合わせを行います。
椎体から離れていたり、肺や肝臓などX線画像では位置合わせが難しい場合に使用します。
この手法は治療前に金属マーカの留置が必要となります。
④    Synchrony(動体追尾)
当院のサイバーナイフは、肺や肝臓・膵臓などの呼吸によって動く病巣に対して追尾照射を行うことができます。これによって、正常な組織に当たる放射線を減らすことが出来ます。治療中に息を止める必要はなく、普段通りの呼吸をしながら治療する事が出来ます。
※病巣によって治療前に金属マーカの留置が必要な場合があります。
⑤    Xsight Lung tracking(肺における動体追尾)
位置合わせ用X線画像で肺の病巣が確認できる場合のみ、金属マーカを使用せずに動体追尾照射を行うことが出来ます。
椎体を利用した位置合わせに加え、病変自体をマーカとして利用することで高い位置精度を保ちます。
治療前にシミュレーションを行い可能と判断された場合、金属マーカの留置をせずとも精度の高い治療を行うことが出来ます。
※ただし、この位置合わせ方法での治療は肺の病巣を照射する場合に限ります。
4.治療時間、治療期間、通院について
治療部位等によりますが、1回の治療時間(装置に寝ている時間)は概ね30分で、治療期間は平均6回程度です。
(当院の治療実績より)
通常、外来通院で治療を提供しておりますが、病状などによっては入院をお勧めする場合があります。
治療後は定期的に画像検査等を行い、経過観察します。
遠方よりお越しの方は、経過観察を自宅近くの医療機関にお願いする場合があります。
5.主な適応疾患について 
頭部・頭頚部 転移性脳腫瘍、良性/悪性脳腫瘍、良性/悪性頭蓋骨腫瘍、脳動静脈奇形、
聴神経腫瘍、頸部リンパ節転移、口腔・耳鼻咽喉科領域の腫瘍 等 
脊椎・脊髄 転移性骨腫瘍、良性/悪性脊髄・脊椎腫瘍、脊髄動静脈奇形 等
胸部・腹部 転移性肺腫瘍、肺がん、良性/悪性縦隔腫瘍、食道がん、肝細胞がん、
膵がん、縦隔リンパ節転移、腹部リンパ節転移、その他胸部/腹部腫瘍 等
骨盤部・その他 前立腺がん、膀胱がん、子宮頚がん、子宮体がん、骨軟部腫瘍 等

※病名のみではサイバーナイフでの治療適応か判断は出来兼ねます。病歴や様々な検査結果を確認・検討する必要があるため、一度お問い合わせください。